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【November, 2002】 月刊 神戸っ子 Vol.498

 

 < 尤 昭福 × キラン・S・セティ >

「国際都市・神戸の再生を考える」

 

 

 

 

国際都市神戸の再生はいかに。

神戸青年会議所の45代理事長予定者の

キラン・S・セティ氏は2人目の外国人理事長になる。

外国人理事長の先輩にあたる尤昭福先輩と共に、

国際都市・神戸の将来像をお話しいただいた。

 

 

 

篤殿麻里絵さんと共に(松迺家にて)

 

 

神戸に求められる本物の国際化

 

キラン 僕は神戸で生まれ育ったので、完壁な外人という意識ではないと思うのです。神戸のいちばんの魅力は住みやすさです。仕事で日本中飛び回っていますが、歩いていて僕らが指を指されないのは神戸だけです。ターバンと髭が珍しいのでしょうね(笑)。本当の国際都市とは何かということを考えるとその形はすでに神戸にはできていると思うのです。外国人の学校もクラブもたくさんあります。隣にいて知らない間に外国人同士がふれあうような雰囲気です。

それが神戸にはあるのですから、ニューヨークやロンドンのようになれると思うのです。しかし「国際」といっている間は、本当の国際化はできていないのだと思いますね。

 

 日本の国自身は、平安時代から国際的な要素を持っていて、外国のものをそのまま取り入れる土壌があったのです。例えぱ都は唐の都を模しているし、明治になるとヨーロッパの文化や政治を全部取り入れています。そして戦争に負けた途端に、今度はアメリカ文化に染まりました。目本はオリジナリティが足りない代わりに、国家のシナリオから生き方、生活文化目本はオリジナリティが足りない代わりに、国家のシナリオから生き方、生活文化、芸術まで、よその国のものをうまく取り入れて、自分なりのシナリオをつくる国際国家なのです。日本人が自分の国際性をどう考え、活かしていくかが本当の国際性なのです。そのべーシックな部分として、意識せずに自然に国際化できていれぱ、神戸は完全に他の都市とは違ってくるのだと思います。

 

キラン 僕がハイスクールに行っていた頃は、日本の大学に入学することができなかったのです。上智とICUだけに国際部があったのです。だから大学に行こうとするとその2校か、イギリスかアメリカの大学ということになっていました。僕はアメリカの国籍がありますので、自然にアメリカの大学を受験することになりましたね。うちの子供も最初は日本の学校に通わそうと考えていたのです。が、やはり外見の差など、日本の学校では厳しいものがあると思い、小学校からインターナショナル・スクールに通わせました。僕の家内は日本人なのですが、いじめられるのではないかと心配したのです。どこに行っても見た目が違ったらいじめられるものです。ただそれは自分の対応次第でもあります。外国人にもふたつのタイプがあって、環境にうまくあわせていけるタイプと、そうでないタイプがあります。それは性格などの差もありますが、どちらが得かと言えば、楽しんで生活できる方がいいに決まっています。

 

 

医療産業都市構想と神戸空港が果たす役割

 

 外国企業誘致を推し進めるためには、結局は特区が必要になってくるのだと思います。中国経済がここまで伸びてきているのは、特区を設けたからです。中国より先にそれをやったのが台湾です。日本から技術や資本を持ち込んで、急激な経済発展を遂げました。それを今度は、そのまま中国に持ち込んでいます。神戸も昔から港があるということは特区なのです。ただ単に港を開けぱ国際性が出てくるのではなく、特区を設けることが必要なのです。これからの神戸は、医療特区であるべきですし、貿易特区でもあるべきなのです。規制や制限が軽くなれぱ、簡単に先端国際都市ができる話なのです。

 

キラン 先ほども言いましたが、神戸のいちばんの良さは住みやすさです。神戸は日本でいちぱん住みやすい町だということが知れわたれぱ、自然と仕事ができる外国人が集まってくるはずです。それと同時にいまの医療産業都市のメリットを、高齢者に知っていただければ、お金を持っている裕福な年代の人々も集まって来ます。有識者と、裕福な人々が集まれぱ、企業もやってくるでしょう。

 

 医療産業都市構想そのものはまだ時間がかかるでしょうね。急速に発展させることは非常に難しいと思います。構想のなかで神戸の中小企業がどう関わってくるかが重要です。神戸で働き、暮らしている人々のなかに、うまく医療産業都市構想を浸透させていくことがまず必要なのではないでしょうか。昔の神戸港がそうであったように、いまある技術や情報と、新しいものとが触れ合い化学反応を起こすことにより、新しい文化が起こらなけれぱならない。それが国際都市のあるべき姿だと思います。

 

キラン とりあえず採算のあう空港にしなければならないでしょう。これが原則だと思うのです。

まず株主に対して責任を持てる経営者が入るかです。結局お客さんは誰かというと、航空会社とカーゴの運送業者、搭乗者すべてです。この人たちをどうやって童ぱせるかということだけだと思います。

 

 僕は個人的に飛行機をよく利用する仕事をしていますが、神戸空港ができると、家から車で15分で飛行機に乗れるのは非常にありかたいことだと思います。ただそういう需要があっても、マーケティングや商品づくりをちゃんとしなければ、難しい部分があると思います。せっかく大きなエリアが対象にあるのですから、いい商品をつくってほしい。神戸空港を含めて都市として魅力をつけるには、日本のなかでの神戸が中途半端では駄目です。大胆な都市でなければならないと思います。

 

キラン 僕が理事長を引き受けたのは、先輩やファミリーへの感謝と地域にリーダーを育てたいという思いが、強かったからです。外国企業の誘致のためには、もっと住みやすくしてあげるのが第一だと思います。

 

 経営者も人間ですから、家族の住みやすさを考えますよ。せっかく神戸にはきれいにな土台があるのですから、うまく活かしてほしいですね。

 

 

 

キラン・S・セティ
ジュピターインターナショナルコーポレーション取締役専務。
2003年度、45代理事長予定者。

 

尤 招福
1947年兵庫県神戸市生まれ。
福大実業(株)代表取締役社長。
84年に26代理事長を務めた。

 

 

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