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朝日新聞より

チャレンジャー発見 米でマーケティング学び輸入業拡大。

「人材や企業集めるため「住みやすい街」PR 交流大事、会員は国際人に」

神戸青年会議所(JC)の2003年度理事長に、来年1月、貿易会社専務でインド系米国人のキラン・S・セティ氏(37)が就任する。同理事長に外国籍の会員が就くのは84年度の尤昭福さん(台湾籍)に次いで2人目。「国際都市神戸の魅力を再構築したい」と語るキランさんに抱負を聞いた。 (平畑玄洋)

貿易会社ではどんな仕事をしているのですか。

国内で不要になったバイクや家電、建設機械などをリサイクル商品として発展途上国に売っている。品質の高い日本の製品の人気は高い。また、コストコ(米国)のような外資系量販店などに、欧米や中国から衣料品や雑貨を輸入している。単価の安い中国製品も売れるが、「ほかにない商品」が重宝がられる日本では欧州の高級雑貨も支持される。輸入にしろ輸出にしろ、付加価値が重要だ。

理事長に選任された理由をどう考えていますか。

不況で街全体が冷え込むなか、変わったアイデアで、前向きな変革をもたらすことを期待されたのだと思う。先人が築いた神戸の歴史を尊重しつつ、グローバルな視点から神戸を見つめ直していきたい。

神戸JCの会員が減りつつある中での就任ですが。

経済環境の悪化で、会員がJCの活動に時間を割くことが難しくなっている。94年に約450人いた会員数は約310人まで落ちた。だが、「地域をより良いものにしたい」というニーズが減った訳ではない。

JC会員同士の交流から商機がうまれることは。

海外のJCは「奉仕」の麺を強調するあまり、ビジネスについて声高に話すことを潔しとしないところがある。だが、若いビジネスリーダーの集まる場として、地域の経済活動を盛り上げていく役割も担って行くべきだ。

外国人理事長ならではのアイデアは。

まずはメンバーが率先して真の国際人になってほしい。私が子供のころに過ごした神戸市中央区北野町では、国籍を超えて子どもたちが遊んでいたので、親同士の付き合いも生まれた。家族ぐるみで遊べるイベントを企画し、気軽に触れ合える環境づくりをしたい。神戸に3年間住んでいながら、三宮待ち合わせをした時、「どうやって行くの」と訪ねてきた外国人もいたが、それではいけない。

神戸の魅力は。

米国のロサンゼルスに住む私の兄弟は今でも、海や山などの自然が近い神戸に早く戻りたいと言っている。神戸は様々な宗教施設や外国人向けのクラブに加え、国際学校もそろっているので、横浜よりも長期滞在する外国人の割合が高い。内外に「住みやすい街」としてPRすれば、優秀な人材、企業が集まり、経済効果を生んでいくはずだ。

神戸青年会議所 次期理事長 キラン・S・セティさん(37)

65年、神戸市中央区生まれ。同市内の国際学校を経て、「米国で一旗揚げよう」と83年に渡米し、ノートルダム大学に入学。89年、ピッツバーグ大大学院でMBA取得後、インターンとして複数の会社を渡り歩き、マーケティングの手法を実地に学ぶ。90年、神戸で貿易会社を営む父親の求めで日本に戻った後、国の内需拡大策を追い風に輸入業務を手掛け、大手小売りチェーンとの取引を拡大する。95年専務に昇進。

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